唇のふちの荒れを防ぐために欠かせないリップクリームですが、ドラッグストアに行くと無数の商品が並んでいて、どれを選べば良いか迷ってしまいますよね。実は、リップクリームは配合されている成分によって特徴が異なり、自分の唇の状態や目的に合わせて選ぶことが大切です。まず、リップクリームは大きく分けて「化粧品」と「医薬部外品（薬用）」、「医薬品」の３つに分類されます。日常的な乾燥予防が目的ならば「化粧品」で十分です。ヒアルロン酸やセラミド、シアバター、ホホバオイルといった保湿成分が主体のものを選びましょう。唇に潤いを与え、乾燥から守ってくれます。次に、すでに乾燥や軽い荒れが気になっている場合は「医薬部外品（薬用）」がおすすめです。これには、保湿成分に加えて、肌荒れを防ぐ有効成分が配合されています。例えば、抗炎症作用のある「グリチルレチン酸ステアリル」や、血行を促進する「ビタミンE（トコフェロール酢酸エステル）」などが代表的です。パッケージに「薬用」と記載されているものがこれにあたります。そして、皮むけやひび割れ、炎症がひどく、はっきりと「口唇炎」や「口角炎」の症状が出ている場合には、「医薬品」のリップクリームを選びます。これには、荒れた唇の修復を促す「アラントイン」や「パンテノール」、炎症を抑える成分、ビタミン類などが、治療を目的として配合されています。薬剤師がいるドラッグストアや薬局で購入することができます。また、成分に注目するなら、敏感肌の人はシンプルな処方のものが安心です。特に「ワセリン」は、皮膚の表面に油分の膜を作って水分の蒸発を防ぐ働きに特化しており、刺激が非常に少ないため、唇がデリケートになっている時におすすめです。自分の唇が今どんな状態で、何を求めているのかを見極めることが、最適な一本を見つけるための鍵です。