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エラが痛い時温める?それとも冷やす?
フェイスラインのエラの部分がズキズキと痛む時、多くの人が迷うのが「温めるべきか、冷やすべきか」という問題です。肩こりなどと同じように、症状の状態によって適切な対処法は異なります。間違ったケアはかえって痛みを悪化させる可能性もあるため、その違いを正しく理解しておくことが重要です。まず「冷やす」のが適しているのは、急性の痛みや炎症がある場合です。例えば、親知らずを抜いた後や、顎をどこかに強くぶつけた後など、原因がはっきりしていて、患部が熱っぽく腫れているような時です。冷やすことで血管が収縮し、炎症や腫れの広がりを抑え、痛みを鎮める効果が期待できます。保冷剤や氷嚢をタオルで包み、1回15分程度を目安に痛む部分に当てるのが良いでしょう。ただし、食いしばりや歯ぎしりが原因の慢性的な痛みに対して、いきなり冷やすのはあまりお勧めできません。筋肉が冷えて硬くなり、血行がさらに悪化してしまう可能性があるからです。一方、「温める」のが効果的なのは、今回のような食いしばりや歯ぎしりが原因で起こる慢性的な筋肉の凝り、いわゆる「筋肉痛」の状態です。温めることで血管が拡張し、血行が促進されます。これにより、筋肉に溜まった疲労物質が排出されやすくなり、こわばっていた筋肉がリラックスして痛みが和らぎます。蒸しタオルやホットパックをエラのあたりに当てて、じんわりと温めるのがおすすめです。お風呂にゆっくり浸かって、全身の血行を良くするのも非常に効果的です。温めながら、痛気持ちいい程度の力で優しくマッサージをすると、さらに筋肉がほぐれやすくなります。基本的には、原因がはっきりしない慢性的なエラの痛みに対しては、「温める」ケアが第一選択肢となると考えてよいでしょう。もし温めても痛みが悪化するような場合は、筋肉の内部で強い炎症が起きている可能性も考えられます。その際は温めるのを中止し、一度専門医に相談することをお勧めします。