長引くマスク生活の中で、これまでになかった唇のトラブル、特に「ふち」の部分の荒れに悩む人が増えています。マスクをしているのになぜ?と不思議に思うかもしれませんが、実はマスク環境こそが、唇のふちの荒れを引き起こす要因に満ちているのです。主な原因は「蒸れ」と「摩擦」です。マスク内部は、自分の呼気に含まれる水分で湿度が高い状態になります。これにより、唇の角層がふやけて、外部からの刺激を受けやすい、無防備な状態になってしまうのです。そして、マスクを外した瞬間、この水分が一気に蒸発し、もともと唇が持っていた潤いまで一緒に奪っていく「過乾燥」という状態に陥ります。これが、マスクを外した時に唇がカサカサする原因です。さらに、会話や表情の変化でマスクが動くたびに、マスクの繊維が唇やそのふちの部分とこすれ合います。この繰り返される物理的な摩擦が、デリケートな唇のふちの皮膚を傷つけ、バリア機能を低下させてしまうのです。特に、不織布マスクの硬い縁やワイヤーが当たる部分は、荒れやすくなります。では、どうすればマスクによる唇のふちの荒れを防げるのでしょうか。まず、最も手軽で効果的な対策は、マスクを着ける前にリップクリームを塗ることです。これは、唇を保湿するという目的だけでなく、油分の膜で唇の表面をコーティングし、マスクとの直接的な摩擦を軽減するという重要な役割があります。塗る際は、唇の輪郭からはみ出すくらいに、ふちの部分までしっかりと塗るのがポイントです。日中、マスクの中で唇が乾燥してきたと感じたら、こまめに塗り直しましょう。また、マスクの素材を見直すのも一つの方法です。肌当たりが気になる場合は、不織布マスクの内側に、シルクやコットンといった天然素材のインナーマスクを挟むと、摩擦を大幅に軽減できます。そして、帰宅してマスクを外した後は、優しくクレンジングや洗顔を行い、すぐに保湿ケアをすることが大切です。マスク生活と上手に付き合いながら、健やかな唇を保ちましょう。
マスクで悪化する唇のふちの荒れ対策