口内炎の治し方について検索すると様々な民間療法が出てきます。おばあちゃんの知恵袋として語り継がれているものからネットで噂されているものまで多岐に渡りますが中には医学的な根拠に乏しいものや逆に症状を悪化させてしまう危険なものも存在します。痛みをなんとかしたい一心で誤った方法を試してしまわないように代表的な民間療法の真偽と注意点について検証してみましょう。最も有名な民間療法の一つに塩を塗り込むというものがあります。傷口に塩を塗るわけですから想像するだけで激痛が走りますがこれには一理ある側面もあります。高濃度の塩分によって浸透圧が働き患部の水分を吸い出すことで腫れを引かせたり殺菌作用が期待できたりするという理屈です。昔の人は焼いた塩を患部に押し当てて焼くという荒療治を行っていたこともあります。しかし現代医学の観点からはこれは推奨されません。強烈な刺激は組織をさらに傷つけ炎症を増幅させるリスクが高いからです。痛みを伴うショック療法のようなものであり治癒を早めるという確実なエビデンスはありません。塩水でのうがい程度であれば殺菌効果があり刺激もマイルドなので良いですが直接塩を擦り込むのは避けた方が無難です。次によく聞くのがハチミツを塗るという方法です。これに関してはある程度の効果が期待できます。ハチミツには強力な殺菌作用と抗炎症作用があり保湿効果も高いため患部を保護し乾燥を防ぐのに役立ちます。実際にハチミツが口内炎の治癒を早めたという研究報告も存在します。ただし注意点があります。市販されている安価なハチミツの中には糖分を加えただけの加工品も多く本来の殺菌作用が期待できないものがあります。試すのであれば純度の高い天然のハチミツや抗菌作用が特に強いとされるマヌカハニーを選ぶと良いでしょう。塗る際は清潔な綿棒を使い就寝前などに塗布するのが効果的です。ただしボツリヌス菌のリスクがあるため1歳未満の乳児には絶対に使用しないでください。梅干しを貼るというのも古典的な方法です。梅干しの果肉を患部に貼り付けるというものですがこれも塩と同様に強い酸と塩分による刺激が強すぎます。唾液の分泌を促す効果はあるものの患部を直接刺激することで痛みが悪化することがあります。梅干しを食べることでクエン酸を摂取し疲労回復を図るという間接的なアプローチであれば有効ですが直接貼るのはあまりお勧めできません。イソジンなどのうがい薬の原液を直接塗るという方法もよく行われますがこれも注意が必要です。ヨード系のうがい薬は殺菌力が強いですが原液は粘膜に対する刺激が強く正常な細胞まで傷つけてしまう可能性があります。組織の再生を阻害し治りを遅くすることもあるため必ず決められた濃度に希釈してうがいとして使用するのが正解です。他にもアルコール消毒と称して度数の高いお酒を含んだりタバコの煙を吹きかけたりするという乱暴な方法もありますがこれらは百害あって一利なしです。アルコールやタバコに含まれる有害物質は粘膜へのダメージとなり治癒を著しく妨げますし癌化のリスクを高めることさえあります。
間違いだらけの民間療法の塩やハチミツは本当に効くのか