私は10年前に前歯を差し歯にしましたが、先週の夜、突然その付近に鈍い痛みを感じ始めました。最初は冷たいものがしみる程度でしたが、翌朝には何もしなくてもズキズキと脈打つような痛みに変わり、鏡を見ると差し歯の付け根の歯茎が赤く腫れていました。痛み止めを飲んで一時的に凌ぎましたが、翌日には噛むことすら困難になり、慌てて近所の歯科医院に駆け込みました。レントゲンを撮った結果、差し歯の土台となっている自分の歯の根の先端に大きな膿の袋ができていることが分かりました。先生の説明によれば、10年という歳月の間に差し歯の接着剤が溶け出し、そこから侵入した細菌が根管の奥深くで繁殖してしまったのだそうです。差し歯自体は見た目には何の問題もなかったため、まさか内部でこれほど事態が悪化しているとは思いもしませんでした。治療はまず、長年愛用してきた差し歯を外すところから始まりました。差し歯を外すと、土台の歯はかなり弱くなっており、もしあと数ヶ月放置していたら抜歯せざるを得なかったと言われ、ゾッとしました。根管内の清掃と消毒を数回にわたって行い、ようやく痛みが完全に引いた時には、自分の歯を残せたことに心から安堵しました。今回の経験で痛感したのは、差し歯は一度入れれば終わりではないということです。痛みが出るということは、すでに内部で深刻なダメージが進んでいる証拠であり、もっと早く違和感の段階で受診すべきだったと反省しました。新しい差し歯を作るにあたっては、これまで以上に精密な適合を求めて、セラミック製の素材を選択しました。費用はそれなりにかかりましたが、自分の歯を守るための投資だと考えれば決して高くはありません。今では3ヶ月に1回の定期検診を欠かさず、歯科衛生士によるクリーニングを受けています。差し歯が痛いという経験は二度としたくありませんが、あの時の痛みがあったからこそ、自分の口腔健康に対する意識が劇的に変わったのだと感じています。もし今、差し歯に少しでも違和感や痛みを感じている人がいるなら、迷わず歯科医院へ行くことを強く勧めます。それが、大切な歯を長持ちさせるための唯一の方法だからです。